『スポーツの世界史』③
「第1章 イギリス」
ー形を変える「スポーツ」
①会員制クラブでのたしなみ
植民地戦争をリードしたイギリスではコーヒーハウスと呼ばれる社交場でチョコレート、コーヒー、タバコがたしなまれていました。
その中で、特定のスポーツを愛好し、それを賭けの対象にして楽しむ会員制クラブが登場しました。
例えば、クリケットクラブ、ボクシングクラブといったものが作られました。
②盛り上がる「公正な賭け」
賭けが盛り上がりを見せると、それを運営するスポーツ・プロモーターが現れました。
競馬やクリケットでは特に盛り上がりをみせ、大きな競技場も作られました。
また闘鶏なども人気を集め、小さいながらも常設の専用競技場が作られました。
③キリスト教によって淘汰されるスポーツ
新興の階級であったミドルクラスが台頭してくると、福音主義的価値観によって闘鶏をはじめ「動物いじめ」とされるスポーツは廃止されていきました。
同時に「ブライズ・ファイト」というボクシングの賭けも批判の的となり、摘発されるようになりました。
④ダブル・スタンダード化するスポーツ
一方で狩猟などのフィールド・スポーツは奨励されて、ミドルクラスにまで普及していき、19世紀から20世紀初めに全盛期を迎えていました。
狩猟=奨励
動物いじめ=衰退