スペインでのサッカーの最初の記録は、リョピスによると1872年とされる。現存する1部リーグのチームを見てみると、スペイン北部のビルバオでイギリス人労働者とスペイン人留学生によって作られたアスレティック・クルブが1898年に(1901年もしくは1903年という説もあり)、ヨーロッパでも珍しい複数の種目を持つFCバルセローナ(図6)が1899年に、バルセローナ大学工学部の学生たちが作ったエスパニョールが1900年に、「フット・ボール・スカイ」(1897年に設立)などのサッカーチームを前身とするレアル・マドリードが1902年にそれぞれ創立されている。 1920年に参加したアントワープ五輪のサッカーで、スペイン代表が銀メダルを獲得したことで、現在でも知られる「激情(フリア)」という言葉がスペインサッカーを形容するものとなった。1922年にFCバルセローナに3万人収容のスタジアムが、その2年後にはマドリードに1万5000人のスタジアムが設立され、多くのファンを虜にした。