「本書では、近年の研究から明らかになってきた魚の進化、環境適応、繁殖、性について、今まさに新しい発見をその目で見ている「さかな」の研究者に依頼し、執筆していただきました。」(「はじめに」より)
昨年2018年の初めに編集会議を行い、1年半以上の月日をかけた本書の完成が間近となりました。
以下の目次のように、魚を進化、適応戦略、生殖システムから性決定まで、あらゆる面から解説した一冊です。
2019年8月10日(本体4500円、A5サイズ480ページ、神田真司・編)の出版予定になります。
豊富な写真・イラストを掲載し、650ページという長大なボリュームに収録された体系的かつ詳細な解説により、この一冊で魚にまつわる多くのテーマを理解できます。さらに巻末のパスワードを用いるとオンライン版も閲覧でき、時間・場所を選ばずに学ぶことが可能です。
下のリンクから「第4章 閉ざされた湖で起こった進化」をご覧になれますす。ぜひご覧いただいて、本書を手に取る参考にしてください。
第1部 脊椎動物4億年の進化の中での魚
第1章 進化と現生生物
第2章 サメは硬骨魚類にあらず その生理と生態
第3章 硬骨魚類の多様な生存戦略がもたらす進化
第4章 閉ざされた湖で起こった進化
第5章 ゲノム編集技術による魚類研究の新展開
第2部 水あれば魚あり:環境への適応と研ぎ澄まされた感覚
第6章 海水と淡水をいったりきたり 適応する力
第7章 トゲウオから探る適応進化の分子遺伝メカニズム
第8章 感覚と行動の進化 電場を使って生きる魚
第9章 魚の味覚と摂餌行動の多様性
第3部 子孫を残す戦略:魚の生殖システムの進化と様々な産み方
第10章 魚から見えてくる哺乳類と魚の繁殖システムの違い
第11章 魚の卵の膜とそれを分解する酵素の共進化
第12章 卵生と卵胎生。収斂進化といろいろな個体発生
第4部 魚の性:決定の仕方、在り方から性転換魚まで
第13章 メダカの多様性から性決定遺伝子の進化を探る
第14章 魚にも二次性徴がある、性ホルモンが司る雌雄差
第15章 性を変える魚の世界 魚はいかにして性を変えるのか?