はじめに
脊椎動物の中で性に関する生物現象を眺めると、魚類は性的可塑性が高く、性がゆらぎやすいという特徴がある。そのため、我々人間が当たり前に感じる「一旦決まったオスとメスの性は生涯、変化しない」という常識を覆す生物現象が魚類で観察される。例えば性決定遺伝子の有無で性が決まるメダカ(第13章参照)では、性ステロイドホルモンを投与することによって機能的な性転換を誘導することが可能である[1]。つまり遺伝的に本来オスになるメダカ(性染色体の型がXY……
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