本書ではここまで、魚の進化とそれに伴う様々な形質の多様化について、「魚類」という系統全体における大きな進化と、系統内で起こる小さな進化の双方の観点から解説してきた。その中で述べられてきたように、進化とは、ゲノム上への何らかの変異の導入と、その後の選択によるそれらの変異の集団中への拡大による結果そのもののことであるといえる。このため、進化を理解するためには、その過程で生じた様々な遺伝的な変化を同定し、さらにその「機能」を理解することが重要になってくる。では、どうやって変異の機能……
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