ミトコンドリアは酸素を必要とする好気呼吸を担う細胞内小器官であり、核とは別に独自のDNAを持っている。これをミトコンドリアDNA(mtDNA)と呼ぶ。ヒトのmtDNAは約1万6500塩基対の環状のDNAで、1つのミトコンドリア内に複数個存在している。ミトコンドリアが独自のDNAを持つのは、生物の進化の過程で好気性細菌が真核生物の細胞内に共生したことに由来すると考えられている。mtDNAの遺伝子がmRNAに転写され、タンパク質に翻訳される仕組みは核の遺伝子とほぼ同じであるが、mtDNAで用いられるコドンは、核DNAのもの……
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