第七章 循環型農業のモデルとしての武蔵野・三富新田

一.萱の原から林と畑に変わった武蔵野

国木田独歩と武蔵野

 国木田独歩の著書『武蔵野』(明治三一年[一八九八]に刊行)には、その一節に、「昔の武蔵野は萱原のはてなき光景をもって絶類の美を鳴らしていたようにいい伝えてあるが、今の武蔵野は林である。林は実に今の武蔵野の特色といってもよい」とある。

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