1869年にブエノスアイレスのイギリス人コミュニティの中で設立されたブエノスアイレス・フットボールクラブが、南米最古のサッカークラブとされている。
金融業で働いていたジェイムズとトマスのホッグ兄弟が率いるこのクラブは、結局イギリス人同士の娯楽の域を超えることなく消滅する。
アルゼンチンでより永続的な影響をもたらしたのが、本国のパブリックスクールにならってサッカーを取り入れていたブエノスアイレスのイギリス人学校同士の対抗戦である。
ここから、各校のOBらを中心として1891年にアルゼンチン・アソシエーション・フットボール・リーグが立ち上げられ、総当たりのリーグ戦と体系的な運営が行なわれた。
しかし、こうしたイギリス人によるスポーツは、それらを見たこともなかったアルゼンチン人たちにとっては奇異に映ったようで、「頭のおかしいイギリス人たちの遊び」と揶揄されていたという